2019年07月30日
【画像閲覧注意】夏から秋にかけては、ハチ刺されにご用心を…☆ - Trans Princess
夏から秋にかけては、ハチ刺されにご用心を…☆
時事砲弾
2019/07/2922:27 0 0
今日は珍しく、医学の話題です。
夏から秋にかけて、ハチに注意して下さいね…☆
ハチに2度刺され…2回目で容体急変、ショック死
新潟県佐渡市でハチに2回刺された男性が死亡しました。ショック死だということです。
佐渡市によりますと、50歳の男性作業員は28日午前8時ごろ、道路脇で草刈り作業中に左腕をハチに刺されました。男性は薬を塗って作業を続けていましたが、約3時間後には900メートル離れた所で右手の指先を刺されました。その直後に咳や嘔吐(おうと)の症状が出て容体が急変し、すぐに病院に搬送されましたが死亡しました。死因は「アナフィラキシー」と呼ばれるアレルギー反応に伴うショック死でした。2回目に刺された場所の周辺には、アシナガバチが飛んでいたということです。
ではここで、「日本アレルギー学会」が作成した、ガイドラインをご覧下さい…☆
アナフィラキシー ガイドライン
昆虫
・人口の0.36% がハチ毒過敏症状を呈する(栃木県8 万人の調査)。生井聖一郎ほか:アレルギー 1984; 33: 344-56.
・林野庁営林局(現森林管理局)の職員の67.5% にハチ刺傷歴があり、ショック症状は11.8% と報告されている(全国40,382 名の調査)。 福田健 編:総合アレルギー学 改訂2 版. 南山堂 2010. p.609-17.
・林業・木材製造業従事者の40% 、電気工事従事者の30% がハチ毒特異的IgE 抗体陽性である(栃木県および福島県1,718 名の調査)。 Hayashi Y, et al. Allergol Int 2014; 63: 21-6.
・ハチ刺傷はアシナガバチ、スズメバチ、ミツバチの順に多い。 福田健 編:総合アレルギー学 改訂2 版. 南山堂 2010. p.609-17.
・短期間に2 回刺傷されるとアナフィラキシーを生じやすい。 Pucci S, et al. Allergy 1994; 49: 894-6.
・ハチ毒アレルギーに対するアレルゲン免疫療法が有効であるが、日本では保険適応がない。
今回はそのアシナガバチに、3時間後という極めて短時間のうちに2回目を刺された…
というところに、急性で重篤な症状に発展してしまった原因があるかと思います。
忙しいのも分かるのですが、蜂に刺されたならば、
しばらく蜂に指される様な作業には付かないほうがよいと思います。
どうぞ皆様もお気をつけ下さいませ…☆
そして最後の、
「ハチ毒アレルギーに対するアレルゲン免疫療法が有効」
「しかし日本では保険適応がない」
というのはもったいないです。
ハチ毒アレルギーにおけるアレルゲン免疫療法
ハチ刺傷による死亡者数は毎年20名前後報告されている.死因の多くは,ハチ毒アレルギーによるアナフィラキシーショックが考えられる.ハチ毒アレルギーの診断には,ハチ刺傷よる全身症状出現歴とハチ毒特異的IgE抗体陽性が重要である.ハチ毒アレルギーの根本的治療として,体質改善を目的としたハチ毒エキスによるアレルゲン免疫療法が知られている.欧米諸国では30年以上前より施行されており,その有効性(約80~95%)と安全性が確認されている.ハチ毒アレルギー患者では,最終刺傷から数年以内に再刺傷を経験すると40~70%の高い確率で全身症状が出現する.このため,ハチと同じ生活環境で作業するアウトドアワーカーや養蜂業者などのなかで,ハチ毒アレルギーと診断された患者は,アレルゲン免疫療法の絶対適応と考える.しかし,わが国ではハチ毒エキスを用いたアレルゲン免疫療法において,いまだ保険の適用がないため,実施している医療機関は一部に限定される
日本は肝心なところで先進国として然るべき事をやっていないのです。
そういえば今なにかと話題の韓国も、このアレルゲン免疫療法をはじめ、
アレルギー治療では欧米と並ぶ大変な先進国です。
日本の医学会からも反論はあろうかとは思いますが…
患者目線から見て、そういういい所は日本もぜひ見習うべきですよ…☆
今回は残念な事故になってしまいましたが…
このような悲劇を大幅に減少させる効果が期待できますので、
ぜひ改善しなければならないと思います…☆
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Posted by キ-ス・ジャレッ子 at 15:18